大切な歯を一本でも多く
残すために、
早期の発見・治療、
そして予防が大切です。
歯周病という言葉は新聞や雑誌、インターネット上などで取り上げられていますし、歯磨き剤や歯ブラシのCMにもよく登場します。あなたも歯周病にかかる恐れがあるかもしれないと考えたことがございますか?
歯周病は成人に多く見られます。けれども、歯周病には多くの種類があり、子供から高齢者まで、あらゆる年齢層の人々がこの病気に侵されています。
歯周病とは
歯周病は成人に多く見られます。けれども、歯周病には多くの種類があり、子供から高齢者まで、あらゆる年齢層の人々がこの病気に侵されています。
歯周病は歯を支える歯肉と骨の感染症です。初期の段階ではほとんど痛みも症状も伴わないため、歯周病にかかっていることに気がつかない場合が多くあります。けれども、歯周病は進行性の疾患なので、治療せずに放置するとさらに状態は悪化します。
歯周病は心臓血管疾患や脳卒中、細菌性肺炎その他の全身疾患と関係していることが最近の研究から明らかにされています。また、歯周病にかかっている妊婦は、早産や低体重児出産のリスクが高いことも分かっています。
さらに、研究者たちは歯周病に関連する細菌が全身の健康に対して及ぼす悪影響に注目しています。
また、糖尿病および喫煙も歯周病の発症リスクを高めることが知られています。
歯周病の原因
歯周病は歯垢(プラーク)、すなわち歯の表面上に常に形成されている粘り気のある細菌膜によって引き起こされます。
毎日の正しい歯磨きと歯間の清掃によってこの歯垢を取り除かないと、細菌から毒素が放出され、この毒素が歯肉を刺激し、炎症を引き起こします。
治療せずに放置すると歯肉組織が歯から分離し、歯周ポケットと呼ばれる隙間が形成されます。この歯周ポケットがさらに多くの細菌の温床となり、最終的には歯を支えている骨やその周囲の組織が破壊されてしまいます。
予防と治療のポイント
Point1
口の中を清潔にする
歯ぐきの病気を予防、または治療する場合の最も大切なことは、口の中の清掃です。
食べた後はすぐに、確実に正しいブラッシングで、口の中を常にきれいにしておきましょう。
Point2
よくマッサージする
ハブラシや指先で歯ぐきをよくマッサージすると引き締まって、ポケットができていてもすき間を少なくすることができます。マッサージをするとき、殺菌・消炎効果のある軟膏剤をつけると一層効果的です。塩も歯ぐきを引き締める効果があります。
Point3
全身を健康に保つ
全身病はもちろん、心身の疲れを癒すことが先決。毎日、顔の皮膚を鏡に映してみるのと同時に、歯ぐきの状態も見る習慣をつけましょう。赤く腫れ浮いたようなときは、疲れて体の抵抗力が弱っている証拠です。
Point4
ビタミンCを十分に摂る
栄養のバランスを整えることが健康管理の第一条件ですが、中でも不足しがちなビタミンCを、新鮮な野菜や果物から十分に摂ること。ビタミンCはいくらとっても、摂りすぎるということはありません。
Point5
うがいをする
歯みがきができない場合、よくうがいをして汚れを洗い出します。ほおをふくらませて強めにぶくぶくとうがいをすることで、歯や歯肉に残っているプラークがはがれやすくなります。洗口剤や液体歯磨剤を併用するとより良いでしょう。
ブラッシングのポイント
ブラッシングの順序を決めて、いつも一定の場所から一歯も残さないように順番にハブラシを当てること(任意に右や左へハブラシを何度も移動させると、みがき残しができます)。
ブラッシングの仕方はCの字をイメージし、一筆書きをするように。
ハブラシを当てる歯は2~3本を1単位に(奥の歯、裏側、歯列の乱れた歯などは一歯単位に)。
こまかい振動(往復幅は2~3ミリ以内)を1ヵ所20~30回与える。あまり力を入れないで、毛先が歯面に平均して当たり、歯間にも毛先が入り込むように。
奥歯や裏側をブラッシングする時は、植毛部の頭部を利用。歯間には1列ハブラシ、または植毛の外側の1列を利用。
歯肉マッサージには毛束の側面を利用するなど、1本のハブラシでも当てる角度や動かし方で、かなり色々なみがき方ができますから、鏡を見ながら自分流のブラッシング法を見つけることが大切です。
時々、歯垢を染出してブラッシング効果を確認し、磨きぐせを修正しましょう。当院のメインテナンスは基本的に磨き残しの染め出しを行います。